クライミングジムリバー国分店ができるまで

 2006年に鹿児島市で初となる商業ボルダリングジム「リバーサイドウォール鹿児島」をオープンしました。順調に鹿児島県のボルダリング愛好者が増えました。

 鹿児島県はご承知の通り薩摩半島、大隅半島の2つの半島で成り立っています。クライミングの施設の大半は薩摩半島側にあり、大隅半島側の愛好者はとても不便な環境でした。車で鹿児島市に行くにも同じ県なのに陸路または桜島、垂水フェリーを使って片道2~3時間程度かかります。


↑国分は薩摩半島、大隅半島の付け根にあり、双方に便利です。

 また姶良、隼人、国分地区は鹿児島県でも活発な工業、商業区域でボルダリングの愛好者が多く、「ボルダリングジムを国分に作って」という声が多数聞かれました。

 長らく国分周辺の物件を探しておりました。2013年5月、家賃、広さ、倉庫の大きさ、駐車場の広さなどボルダリングジムが作れそうな物件がついに見つかりました。


↑探し当てた当時の国分店


↑元は焼酎を置く倉庫で作られたとのことでした


↑近くの工場に納入する部品を置く倉庫などで使われていたそうです。


 この何もない倉庫をボルダリングジムとして蘇らせるのが我々のミッションでした。人口がそんなに多いわけでもない地域、そして未だかつてこの地区で商業ボルダリングジムを作った人はいませんでした。

 リスクを軽減させるためボルダリングジムを建設するのは専門の業者ではなく、スタッフの手作りです。手作りにすることにより、出来栄えは見劣りしますが工事費は大幅に削減されました。工事費を少なくすることにより、利用者が少ない場合にも資金繰りに余裕を持たせることができました。

 物件の手配、建設資金の手配、スタッフの増員などで3ヶ月ほど準備に費やし、9月1日に工事をスタートさせました。

 ボルダリングジム作りの工事は、高所作業になるので7月、8月の真夏は避けたいところです。結局9月になりましたが、南国鹿児島ですので9月前半はすさまじく暑く汗だくの作業でした。


↑8月後半にレンタカーの2t車で資材を運び入れました。

 全く運転したことがないサイズの大型車で大変ドキドキしましたが、2t車で鹿児島店と国分店を6往復ほどしました。マット、ホールド、単管、ローリングタワーなど大型の荷物を運びました。


↑国分店に搬入中

 工事が始まりました。
まずは断熱材のスタイロフォームはりから。天井に断熱材を貼るのが大変な作業でした。晴れると屋根が熱されて体感温度は40度以上。3分いるだけでシャツは絞れるくらいの汗が出ました。



↑天井からスタイロフォームをはっていきました



↑だんだんスタイロフォームがついていきます


↑断熱材と同時に壁の基礎を作っていきます


↑垂壁ができてきたところ

 右側の傾斜の緩い部分から壁を作っていきました



↑だんだん壁が広がってきました



↑傾斜の強い部分も作っていきます

 傾斜の強いほど時間がかかります。高さに対して使うコンパネの量、単管の量も増えます。また、垂壁なら一人で作業できていた部分も傾斜が増すとできなくなります。



↑さらに奥のほうに強い傾斜の部分を作っていきました

 ジムは全体の広さを感じられるよう3方向に壁を配置しました。中央に休憩スペース、出入口を入って右側に受付ショップ、左側にWC、更衣室としました。


↑だんだん壁が増え、断熱材も埋まってきました


↑左側はトップアウトできるような壁にしました。


↑壁が林立してきました。

 壁と壁の間を埋める作業が大変です。三角形にコンパネを切り、間を埋めていきます。サイズが合わないと1から切り直しです。しっかり角度を合わせながら切っていきます。


↑スラブの工事です。スラブを登ると更衣室の屋上に出るようにしました。


↑古い和式トイレを壊し、洋式トイレにかえる工事をしました。


 知り合いのお父さんが不動産屋をしているということでリフォームに大変詳しく、いろいろ教わりました。トイレのリフォームで意外にお金がかかるのがトイレの取り壊しということを聞きました。

 少しの機材で簡単に取り壊せると聞いたのでやってみることにしました。

 和式トイレの台座をドリルでぶっ壊しました。上はコンクリでしたが、中には砂が入れてありました。コンクリを壊し、砂を外へ運び出しました。便器を引き抜くと配管だけになりました。

 さすがにこれ以上は素人では無理ということで、そこからは水道屋さんにお願いしました。少額の予算でリフォームできて、快適なトイレになりました。


↑和式トイレをリフォーム中



↑だんだん壁が仕上がってきました

 真ん中にあった資材も少なくなってきました。





↑大型のトラックでマットのウレタンが運ばれてきました


↑傾斜の強い壁もかなり仕上がりました。


↑着色をして壁は完成です。


↑照明も取り付けました。

↑マットのウレタンを敷き詰めます

 この作業も力作業で大変でした。

↑マットを敷き詰めたところ


↑ホールドの取り付けです

 ホールドの取り付けは、工事の中で一番楽しい作業です。新品の色鮮やかなホールドが壁にどんどん取り付けられていきます。





↑看板の取り付けです。

 看板は新栄町の以前の店舗のお隣が看板屋さんだったのでそこにお願いしました。






↑看板が取り付いてジムらしくなりました。


↑駐車場にラインを引きました(こんなものまで手作業です)



↑ジムのスレートを高圧洗浄機で洗いました



↑更衣室の内装関係


↑更衣室のドアなどを取り付けました


↑トイレに内装用の壁紙をはりました

 壁紙貼りはとてもむずかしく、素人がやるとシワができました。糊をつけると素早く作業せねばならず、大変困難な作業でした。まあまあの出来栄えでしたが、素人がやったにしてはそれなりの出来だったと思います。


↑右側の工事現場のプレハブみたいな小屋ができました。


↑床をフロアリングにして内装作業をしました。

 ここがショップと受付になりました。


↑照明を取り付けました


↑トイレも新品の洋式トイレに生まれかわりました


↑オープン初日

 困難な作業がありまして、クライミングジムリバー国分店は完成しました。それまでこの地域にはボルダリングジムがなく、鹿児島市まで約1時間程度かけて通う必要がありました。

 近くにジムを作って欲しいという多くの方のご要望に応えるべく作業をして参りました。なんとかひとつの形になりましたが、ジムの運営はこれから長い道のりです。

 工事の際には多くの方から差し入れ、お手伝いを頂きました。おかげ様でなんとかジムが完成しました。ありがとうございました。